依存

何事もほどほどに


<中川氏急死>循環器系に異常 アルコール成分も検出

<中川氏急死>循環器系に異常 アルコール成分も検出

 東京都世田谷区の自宅で4日に死亡しているのが見つかった元財務・金融担当相の中川昭一氏(56)の行政解剖で、循環器系の複数の部位に異常があり、アルコール成分が検出されていたことが警視庁の調べで分かった。

 中川氏は不眠を訴え、都内の総合病院で睡眠薬を処方されていたことが既に判明している。

 世田谷署は中川氏の持病、処方薬の種類や量について病院関係者から事情を聴き、都監察医務院が進めている病理検査の結果と併せて死因を特定する方針。【山本太一】

10月5日14時17分配信 毎日新聞


アルコール依存症」についてWHOではICD-10で次のような診断基準を定めている。

過去1年間のある期間に、次の項目のうち3つ以上がともに存在する。

(a) アルコールを摂取したいという強い欲望あるいは強迫感。

(b) アルコール使用の開始、終了、あるいは使用量に関して、摂取行動を統制することが困難。

(c) 使用を中止もしくは減量したときの生理学的離脱状態。離脱症候群の出現や、離脱症状を軽減するか避ける意図でアルコール(もしくは近縁の物質)を使用することが証拠となる。

(d) はじめはより少量で得られたアルコールの効果を得るために、使用量を増やさなければならないような耐性の証拠。

(e) アルコールのために、それにかわる楽しみや興味を次第に無視するようになり、アルコールを摂取せざるを得ない時間や、その効果からの回復に要する時間が延長する。

(f) 明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず、依然としてアルコールを使用する。


アルコール依存症と診断されるような状況だったかどうかはひとまず措くとして、酒が死の一因であったことは間違いないようだ。依存症が疑われるような者を前にして、取り巻きが誰も入院治療を勧めなかったとしたら、それは彼の不幸といえよう。


酒で失敗して大臣職を追われ、更には落選の憂き目にも遭い、そのなかで「アル中で入院」などとマスコミに書き立てられればダメージと考えたのやも知れない。しかし本気で再起を期しているのであれば、入院して酒を断つべきだったのではないか。


彼の死が、ただネトウヨどもの民主党叩きの具で終わるのではなく、アルコール依存症に対する誤解と偏見を糺す端緒となればよいのだが。


合掌。